第二次世界大戦前、宮井慶太郎〈宮井産商(株) 初代社長〉は和歌山で傘を売っていました。
終戦後、宮井は和歌山より東京へ出て京花紙(今のティッシュペーパー、化粧紙)の販売を始めます。日本版画が好きだった宮井は「広重」の商標で京花紙を販売。また、それを半分折にし20〜40枚単位でポリ袋に入れた「歌麿」も販売し、「歌麿」はヒット商品となりました。
「ウタマロ」は、植物由来の油脂と水酸化ナトリウムで作った石けんです。
「連続中和法」によって出来上がった石けんに、除菌消臭剤、蛍光増白剤、保存剤(硬水軟化剤)、着色剤、香料を配合してウタマロになります。
石けん分子は、油になじむ部分と水になじむ部分とで構成されているので、油(汚れ)に浸透し、溶解し、それらを水に分散させるので、汚れがよく落ちます。
「いかに油(汚れ)になじませるか」を考え抜き、現在のような「ウタマロ」石けんが開発されました。
植物由来の油脂に水酸化ナトリウムを一定の比率で混合し連続的に中和してつくります。これを連続中和法と言います。
連続中和法は植物由来の油脂と水酸化ナトリウムを制御しながら生産できるので、常に一定の品質のウタマロを作る事ができます。植物油脂は栽培し収穫して作るので、石油のように枯渇の心配はありません。
石けんは防腐剤や保存料を添加しなくても腐敗することなく保存できます。
石けんを構成する脂肪酸が持つ抗菌作用は強く古くから研究されています。しかし一般的な抗菌剤の作用にくらべた場合その1/10〜1/100程度とされています。
《参考》ジョン・J・カバラ編『防腐・殺菌剤の科学』
一般的な防腐剤は0.1%から0.5%程度添加され効果を示します。
「ウタマロ」を衣服等に塗って使用する場合の抗菌作用はそれに相当します。
生分解性とは、環境に排出された後、微生物の働きで、環境に悪影響を与えない低分子化合物に分解される事です。「ウタマロ」が原材料としている成分は、生体や、微生物に対する作用がおだやかで、生分解性が非常に優秀です。
木綿:下着など直接肌に触れるものは吸水性や通気性の観点から木綿製品が主流となっています。しかし木綿は親水性が強い為汚れが付着し易く、洗うたびにゴワゴワと硬くなりやすい傾向があります。
その昔洗浄剤としては「石けん」しか有りませんでしたが、第一次世界大戦の後、食糧事情が悪くなり、石けんの原料の動植物油脂は食用に回されました。
その代わりとして、洗浄剤として、石油を原料とした合成洗剤が開発され、現在へ至っています。
植物系油脂から作られる「石けん」は植物を育てる事が必要です。その植物が炭酸ガスを吸収し地球温暖化防止に役立ちます。遠い話のように思われますが、身近な問題です。